第35章 ❤︎ HOW TO SEX 木兎光太郎・赤葦京治
≫木兎side
3人が風呂を終えてバスローブ姿で備え付けのソファに座る。この異様な雰囲気に俺は試合前の時のように最高潮にボルテージが跳ね上がっていた。残っていたジョッキのビールと煽り飲み干し心も体も準備はOKだ。
「鼻息荒いですよ」
「当たり前だろ?こんなの興奮するなって方が無理だし」
「…私、ちょっと怖くなってきたかもです」
「大丈夫だって、俺も赤葦もいるんだもん。それよりさぁこのポップ見た」
「何ですか?」
それは期間限定サービスと書かれた広告。今月はコスプレ衣装無料貸し出しで来月はローターのプレゼントらしい。
「なぁ、コスプレ無料って書いてんだけどいちかちゃん着てみない?」
「嫌ですよ、そんな27にもなってコスプレなんて」
「なんでよ?いちかちゃん童顔だし大学生くらいに余裕で見えるって」
「そういう問題じゃ…」
「じゃあいきなり裸がいい?まだ布がある方がいいんじゃない?」
「それは…確かにそうですけど。でもコスプレ…ですか」
「はい、決定!」
無料貸し出し中のポップが貼られたクローゼットの中にはチャイナ服、メイド服、ナース服、制服、定番の衣装が揃っている。俺は迷わず黒いワンピースに白いエプロンがつけられた衣装を手に取った。
「これでお願い!」
「…メイドですか?」
「相変わらず好きですね」
「先輩、メイド好きなんですか?」
「うん。だって可愛いじゃん。いちかちゃんにも絶対似合うと思うし。あ、着る時下着はなんもつけないでね」
「パンツも…?」
「だぁって必要ないだろ?」
そりゃ少しずつ脱がしてくのもいいけど俺には一つどうしてもしたいことがあった。
「じゃ早速着替えてきて?」
俺の圧に負けてか渋々受け取ってくれるいちかちゃん。受け取ってくれりゃこっちのもんなんだって。