第34章 ❤︎ かまって…? 縁下力
十分に凝らされてより強い快感が欲しいと疼く体。挿入された指が一番弱いところに触れてじわじわと迫りくる快感に息が途切れ途切れになる。
「あっあっ…、ん、ぁっ」
声をなんとか抑えつつも切なさに耐えきれなくなって体は大きく跳ねる。一瞬途切れた意識の後、ふわふわと揺蕩うような気持ちよさに包まれた。
このまま力君と繋がれたらどれだけ幸せだろう。最高潮に敏感になった部分全部力君で埋めて欲しい。
「もうしようよ。…このまま挿れて?」
「なんでそう煽るのが上手いのかな」
苦笑する力君の表情が見えた。頬を撫で軽く触れるだけのキスをした後上半身を起こした。
「準備するから少し待っててください」
「うん…」
火照りは冷めそうになくてもしっかりと息を整えた。両足の間にピッタリとはまるように体が重なり、束の間の張り詰めた空気が訪れる。
「辛いかもしれないけど声、我慢してくださいね」
中を押し開かれる快感に漏れ出た声が重なる口内へと消えていく。グッと押し込まれる熱い感覚に重ねた唇の隙間からどうしたって声が漏れる。
「ここでバレたらどうします?言い訳できないですね」
どこか楽しんでいるようにも見えて力君の優しさの裏には快楽を煽るような意地悪も兼ね備えてる。
「じゃ、ゆっくり動いて」
「それはできない注文ですね。俺もこの蕩けた中に沈み込みたいので」
「でも…っ」
そのまま律動が始まり声を抑えているぶん結合部から響く粘着質な水音がいやに鼓膜を揺らす。打ちつける波に感情が溢れて目が潤む。