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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第30章 ❤︎ 恋に落ちる条件 松川一静


「まっつん、何やってんの?」
「花…と岩か。二人が一緒って珍しい組み合わせだな」
「そこの自販機で一緒になっただけだ」
「ついでに今日の練習メニュー緩くしてって頼んでたとこ」
「それは断るっつったろ?…でお前は何してんだ?」
「なんかクラスの子と話してたら急に気分悪いって言い出してトイレに駆け込んで…。なんか心配だからついてきたんだけ
「大丈夫なの?その子」
「や、分かんない。普通に話してただけなんだけど」
「あー、でもまっつんさぁ、一部の女子からはまっつんと話するだけで妊娠しちゃいそうだよねとか言われてたぞ」
「何だよそれ」
「松川…。お前、すげぇな」
「ちょっと花ちゃん?岩が真に受けるからそういうの言うのほんとやめてネ…」
「ごめんごめん。さっきのは冗談だから…」
「にしてもすげー噂があんだな、お前…」
「そんな事言われる筋合いも身に覚えもないんだけど?」

なんもしてないのに女子って怖いな…なんて思ってると、トイレのドアが開き“気持ち悪ぅ”とハンカチで口を押さえ項垂れながら出てくる柳瀬。

「あ、松川…」
「どう?大丈夫?」
「うん…。一通り吐いて少しはマシだけど。まだ気分悪い」
「保健室行く?顔色もまだ悪いし横になってたら?」
「ほんとに具合悪そうだね。顔真っ青じゃん」
「なんか急に気分が悪くなって」
「だったら早く保健室連れて行ってやれ」
「でも話してたんじゃないの?」
「大した話してないから。とりあえず行こうか?……じゃあ花も岩もまた後で」
「……ん。ありがと」
「お大事ねー」

手短に話を切り上げて花と岩と別れてから俺たちは保健室へ向かった。変わらず具合が悪そうで流石に心配になってくる。

「歩くのも辛い?」
「…少しだけ」
「お姫様抱っこで行く?」
「…や、それはさすがに迷惑だから」
「じゃあ寄り掛かっていいから。途中で倒れても困るし
「……いいの?」
「途中で倒れたら強制的にお姫様抱っこになるだけだから」

「それは恥ずかしい。…じゃおお言葉に甘えて。……ありがと」

素直に従い寄り掛かるように肩が触れる。思えば柳瀬に触れたのも今が初めてだった。女の子特有の柔らかさと甘い髪の匂いに心は揺れる。
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