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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第29章 ❤︎ ALMONDROCA 花巻貴大


「こんな風に家に持ち帰って仕事したことなんてなかったけど、学生の時に友だちと一緒にテスト勉強した感じに似てる。休憩中は好きなお菓子食べながら恋話してた」
「リア充だったの?」
「そうじゃないけど、女子校だったから恋愛の話はいつも盛り上がってたなぁ。花巻君はそういうのないの?」
「テスト勉強はしたことはあったけど、男同士だったから途中で勉強投げ出して遊んでばっかだった」
「うわー、なんか想像できる」
「仕事してからかな。割とまともになったの」
「そうなの?」
「自分ではそんなつもりなかったけどよくチャラいって言われてきて学生時代はそんなキャラ演じてたのかもな。仕事は責任感もあるしストイックにしてた方が楽になって」
「でも花巻君って人柄もいいしいつも優しいよね。チャラいって思った事もなかった」
「そう?なら根は真面目なのね、俺って」
「ふふっ、そうかもね。でもさー、花巻君と居るとなんか落ち着くんだよね。無理しなくていいっていうか」
「それは俺も思った。一緒に仕事したことなかったけど同じ部署になったら絶対いいコンビになれると思う」
「そう?私、自分の仕事に自信ないんだよね。新しく覚えなきゃいけない仕事は特に苦手で…」
「けど今の俺には心強い相棒なんだけど…。間違えないようにって仕事も丁寧だし…」
「うそー?そんな風に言われた事ないよ?」
「なら柳瀬の周りの人間がダメなんだな」
「ええ?…でもいい人が多いんだけどな」
「俺が柳瀬の上司なら目一杯褒めて伸ばして育てるけどな」
「え?」

何故かその言葉に反応して赤面してしまう。机に突っ伏して顔を赤くなっていくのを隠す。“おーい”と声がかかるけど恥ずかしくてとても顔を上げる事が出来ない。

ついに花巻君の笑顔にやられてしまったのかな…。

「あー……ダメだ。ほんとに好きになっちゃったのかもしれない」

それは脳内で再生されるはずの言葉だった。なのに自分でも無意識にぽろっと出てしまった。

「何?…俺の事?」

赤面の次は冷や汗…。こんな筈じゃなかったと今更後悔したって遅い。言ってしまったものは仕方ない。
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