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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第29章 ❤︎ ALMONDROCA 花巻貴大


「久しぶりだね。さっきも来てくれたのにいなくてごめんね」
「いや?他の部署も回ってたし…」
「でもどうしたの?こっちに来るなんて珍しいよね。まさか異動?」
「そういう訳じゃないみたいなんだけど来年から新人研修は俺が担当する事になったから。それでしばらくこっちに…」
「そっか…、どのくらいこっちに居るの?」
「二ヶ月くらいかな」
「大変だね…。去年先輩が研修の担当してたけど、資料とか色々作らなきゃいけないって言ってた」
「去年までは毎年同じもん使ってたけど、今年は内容も一新するんだと…。だから俺が呼ばれたらしい」
「花巻君、面倒な事も断らないし何でも器用にこなすもんね」
「そのせいで向こうの仕事が結構溜ってるけど、面倒な仕事全部後輩に押し付けてきてやった。こっちにいる間は定時上がり出来そうで嬉しいわ」

花巻君がいた支所は結構大変なところだったらしく、噂ではその立て直しのために呼ばれたんだとか…。同期がどうなってるのか気にはなってたけど自分も忙しいとつい連絡も忘れてしまっていた。でもこんな風に成長した彼に会えるのは素直に嬉しいもんだ。

「そうなんだ。じゃあさ、またご飯でも行こうよ」
「いいね。同期もほとんど残ってないしゆっくり話したいしな」
「それでいつからこっちに来るの?」
「来月」
「ああ、来月、か……」

そう言えば及川さんも来月から…って言っていたような。

「どうした?」
「ううん。なんでもない。いいお店探しとくね」
「サンキュ。なんか3日の金曜は歓迎会らしいからその日は外しておいて。1、2日は定時で上がれるからその日でよければ飯行く?」
「行く行く。今は私も仕事は落ち着いてるし定時にあがれるから大丈夫」
「じゃあ1日の日にするか?こっちの事も教えて欲しいし」
「いいよ。こっちも上の人たちも変わっちゃったしいい人なんだけど癖の強い人もいるから教えといてあげる」
「それは助かる。じゃあまた連絡するから」
「うん、待ってる」

古い友人に会えたようなそんな気持ちで、花巻君の背中を見送りながら久々の嬉しい予定に胸は高まる。

気が重かった来月が一気に楽しみになって悪いけど今は及川さんのことは忘れよう。
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