第27章 ❤︎ キタサンブラック 北信介
「体は素直にできてるもんやな。いつもはこんなに濡らさへんのになんで?…案外こういう方がいちかは興奮するんかもな?」
否定しようにも体は快楽に従順で達した余韻に中は何度も収縮して震えにも似た快感が体中を駆け巡る。力の抜けた上半身は固いコンクリートで押さえつけるようになんとか体勢を保ち快感の余韻と熱い痺れだけが残った。
「ほな俺も最後にいちかの中で全部出させて?」
ズンと奥まで突かれて額が壁にぶつかった痛みより快感の方が勝ってただひたすらに揺さぶられる体は下唇を噛んで声を我慢するしかない。
「ちゃんと声我慢して、……いちかはほんま、お利口さんやな?」
夜とはいえ公園には不釣り合いな肌がぶつかる乾いた音が響く。意識も朦朧として苦しくて私が声を我慢しなくても同じなんじゃないか…なんて思いが一瞬よぎったけどそんな思いも信介からの快感に全て消されてしまう。
「あぁ……、俺ももう我慢できへんわ。………ちゃんと、受け止めてや」
快楽に堕ちる言葉の後、信介の熱い吐息が肌に触れたと思った瞬間、ドクドクと私の中で脈を打ち、ぼやけていた視界が真っ白になった。
「ほんまたまらんな…。俺の意識も持ってかれそうやで?」
そう呟きながらさ何度か余韻を楽しむようにゆっくりと動かされる。同時にイってしまった私はそれすらも気持ち良くて信介に身体を預けることしか出来なかった。
「いちか…」
「…っ……、何」
「…愛してんで?」
この場に及んでその言葉は狡い。どんなに酷い抱かれ方をしても痛みを麻痺させていくように甘く響き渡っていった。