第24章 ❤︎ 木兎「あかーしのセフレちゃん貸して♡」 赤葦京治
俺は正直いちかの反応に戸惑っていた。そして苛立ちと焦りが一気に湧き上がっていく。
「じゃ、このまま俺に乗って…」
木兎さんがベッドに寝そべっていちかの手を引く。“…はい”と答えた後、ちらりと俺の方をみる。
いちかと目が合った瞬間時が止まったように感じて…。なんで俺がここにいるのか分からない。自分で選んだくせに木兎さんがいちかに触れる度にざわつく胸。ただこれ以上我慢できなかった。
「木兎さん、やっぱり気が変わりました」
木兎さんに跨ろうとするいちかを後ろから抱きしめて、自分の腕に抱きとめる。
「え?… は?なんで?何?何が起こったの?」
「すいません。気が変わりました」
「は!?いや、これからなんだけどっ!!」
「ここで終了です」
「しゅ、…っえーーーー!!?ちょ、コレどうすんの?」
「そこのテレビつけたらAVかかるんじゃないんですか?」
「こんな寸止めでAVで抜けって?」
「そうです」
「それは拷問だろ。……あ、じゃ顔面騎乗やめるからフツ―にセックスだけさせて」
「ダメです」
「マジかよ…」
「マジです。…じゃ俺今からいちかとするんで、それ見て抜いててください」
「もうそれ誰得!?」
「俺得です」
「…っ、じゃ、じゃあ最後に。ちゅーだけでも…っ、ちゅーだけでもさせて」
「却下します」
「まじかーーーーーーーー!!!」
「じゃ、俺たちこのベッド借りて今からするんで、邪魔しないでくださいね」
そう言って腕の中のいちかをもう一度ぎゅっと抱きしめる。