第24章 ❤︎ 木兎「あかーしのセフレちゃん貸して♡」 赤葦京治
「一応俺のセフレなんですから。口説くのはルール違反です」
「...お前な。せっかくいちかちゃんといい雰囲気なのに横からチャチャいれんなって」
「木兎さんの暴走を止めるのも俺の役割ですから」
木兎さんは“はぁ...”っと短くため息をついてから、一度いちかと目を合わせ自分の方に抱き寄せた。
「いちかちゃんすげーいい匂いする。...風呂入ってきた?」
「...はい」
「いつでもヤれるように、あかーしのため?」
いちかは躊躇いながらも小さく頷いて見せる。確かに俺と会うときはセックスが目的な訳でそういった気遣いをしてくれるのはいつもいちかだ。
「なんだよすげー愛されてんじゃん...。お前」
確かに木兎さんの言う通りなのかもしれない。
いちかの告白から始まった関係とは言え、いちかは他の女のようにそれ以上の関係を求めてはいなかった。ただ俺に抱かれるために俺に会いに来て、すべてが終われば“また連絡ください”と笑った。
自ら都合のいい女を選び、今は俺の前で他の男に抱かれようとしている。それも全部俺のためなのだろうか。
「でもいちかちゃんごめんな。今は俺のことだけ考えてて...」
木兎さんのその言葉に思わずハッとする。前を見ればいちかのシャツのボタンは外され、露になった胸の突起に唇を這わせる木兎さん。
いちかはただぎゅっと目を瞑り、声を抑えるように小さく息をしている。
「声、我慢しないで」
「...っ、でも」
「もっと俺を煽ってよ。セックス、好きなんだろ?」
「っ、あ、......木兎先輩っ、」
「可愛い声で木兎先輩って呼ばれんのいいな。もっと呼んで?」
「木兎先輩」
「さーいこう!」
満足気な木兎さんが胸の突起に歯を当てる。