第24章 ❤︎ 木兎「あかーしのセフレちゃん貸して♡」 赤葦京治
そして迎えた約束の時間、彼女は約束の場所で何も知らずに待っていた。俺に気づくとすぐにかけより、そしていつもと違う様子に一瞬戸惑った顔を見せる。
「赤葦先輩...?」
「来てもらって早速で悪いけど、今日は俺が相手じゃない」
彼女の目が大きく見開かれる。
「木兎さんがお前とヤりたいらしい」
「……え?
「誰か紹介してくれって言われたから呼んだ」
「あの…、私。でも…」
明らかに状況を把握できていない彼女に木兎さんがぐいっと前にでる。
「おい、あかーし!!お前のセフレマジで可愛いし!!!」
「ちょ、まだ話は終わって…」
「お前、こんな可愛いコとなんでセフレなんだよ…っ。付き合えよ。あー、マジ勿体ねェ!理解できねェ!」
「木兎さん、うるさいです。俺、帰りますよ」
「悪い悪い。可愛いからすげーテンション上がって。これからは静かに大人しくするから、な」
そう言うといちかの腕を引き寄せて腰に手をまわす。一瞬こちらに視線を向けたけど、俺は気づかないフリをして二人のあとを付いて歩いた。