第22章 ❤︎ セックスレスに奮闘する鉄朗パパ
「そんなの準備してたの?」
「まぁな。役立つかなって思ってさ。…使っていい?」
「うん。……いいけど」
「じゃ、下、舐めてからな?」
「え?それはいいよ」
「だぁめ。もっといちかの声、聞きたいし?」
両脚を広げてその間に顔を埋めて、いちかが初めての時みたいに一つずつ順を追って触れていく。ちゃんと記憶に残っていて恥ずかしそうに顔を隠す素振りも数年前のあの夜と重なる。
やっと繋がれるんだって悟った時も、壊してしまうんじゃないかって怖かった。期待と不安と愛しさと切なさ。甘くあがる声にだって神経を尖らせてた。
「鉄朗…っ」
「ん?」
「恥かしいから…っ」
「俺はすげぇ興奮してんだけど?」
「でも…」
「もっと声、聞かせて?」
舌先で小さな突起をぐるっと一周するように這わせると一際甘い声が上がる。
「ひぁっ、…」
ぴくんと背中をたわめたいちかがたまらず右腕で目を覆う。
「あ、やだ、だめ…っ」
「だめじゃねぇだろ?」
「だって、イキそう、だもん…っ」
そんなこと言われたら尚更途中で止められるかよって話。丹念に舐めながらもう一度触れると浅い呼吸を繰り返して中がきゅっと締まって中から溢れる愛液を舌で掬っては水音を奏でる。
体勢を変えていちかを見下ろすととろんと蕩けた表情と久しぶりに見た可愛い反応に俺も限界が近付く。指で確認するように触れてもまだ十分とは言えない。
「使っていい?」
「…ん」
「ちょっと待ってて」
チューブの蓋を開けると透明なジェルが垂れ、指に絡め取る。すぐに零れてしまいそうな雫の塊を敏感になったそこに擦り付けた。
「やっ、冷たい」
「冷感タイプっつって書いてたからな」
「え、でもこんな感じなの?なんか、すごく熱いんだけど」
「いや、なんか感度が上がるって書いてたからそういう成分入ってんじゃねぇのかな」
「やっ、あんまり中に指挿れないで」
「なんで?」
「だって…」
「ちゃんと中まで塗らねぇと痛いだろ?」
もう一度ジェルを指で掬って擦り付けていく。くちゅくちゅと粘着質な音がやらしくて愛撫を続けるように浅くかき回した。