第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎
下半身へ伸びた手はそっと太ももを撫でて中心の奥をとらえる。顔を胸に埋めながら胸の突起を口に含み、舌で転がすように舐めていく。
「……はぁ…、ん……っ」
優しすぎるくらいの愛撫にいちいち感じてしまう体。なるべく声に出さないように我慢しても今はそれすら快感に変わっていく。
掻き回される度にくちゅくちゅと厭らしく奏でる水音も恥ずかしいのに全部気持ちいい。
「気持ちよくなってきた?」
「……うん」
「なんで涙目なの?」
「わかんない…」
嘘。本当は分かってる。すっごく大切にしてくれてるのが伝わってくるからそれが全部溢れてきちゃうの。
「痛かったら言ってよ?」
「めちゃくちゃ気持ちいい」
「マジで?」
「…うん」
光太郎さんの肩に手を回して素肌が直接触れる。優しかった愛撫から徐々に指の動きを加速させていく。
「ぁ、こう、た、…ろう……んっ」
唇を塞がれて身体全身が与えられる刺激に集中する。何も考えられないくらいに弄ばれた体はイってしまうまでにそう時間はかからなかった。
軽い波が何度も体を駆け巡っていく…。意識もぼんやりとしたままで体はふわふわと浮遊しているみたい。
「大丈夫?」
労ってくれるように頬にキスをしながら頭を撫でるように大きな手が触れる。