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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎


「これでも我慢した方だから…。でも、ごめんね、いちかちゃん?」
「………お前、何?馬鹿にしてんの?」
「そんなつもりはない。けど、さっきも言った通りいちかちゃんと鉄朗君に返す気もない」
「だったらどうすんの?力尽くでも返してもらう覚悟だけど?」
「ちょっとこんなところでやめてよ。……私はもう鉄朗のところには帰らない」
「俺は認めねぇから。彼氏気取りのお前もその気でいろ」

鉄朗は本気で怒ってる。喧嘩した時だってそうだったけど一歩も引かない性格だし、殴り合いとかの展開になっちゃう可能性だってある…。

「ってことはさ、今ここで話したところで決着もつかない感じだな」
「お前がさっさと諦めれば済む話だけどな」
「その選択肢はないから。まだ言いたいこともあるけど、でも一旦話し合いはここで終了。どうせ今日はもう船はねぇんだからよ…、民宿戻って話し合おうや」
「光太郎さん!?」
「いちかちゃんにとっても大事な事だろ?俺だっていちかちゃんのこと、本気で好きだから。それなりの覚悟はあるよ?」
「……ごめん。…迷惑かけて」
「全然。彼氏の初仕事ってことで。……鉄朗君も納得してないし、続きは民宿でもいいよな?」
「上等だ。明日の朝には無理にでも一緒に帰るからな、いちか」

鉄朗は私に釘を刺すようにキッと睨む。でもここでちゃんと話をつけなきゃ私も前には進めないから、分ってもらえないかもしれないけど、でも私だって譲れないものくらいちゃんとあるから。


せっかく全てが上手くいくと思ったのに…、夢のような時間は終わりを告げてとんでもない事になってしまった。
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