第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎
「でももし決まったら、その時はちゃんと光太郎さんたちにも教えるね」
「約束しろよー。ついでに言うと向こう帰ってもたまに連絡くれよな」
「いいの?」
「だって寂しいからさ。またあかーしと二人きりの生活が戻ってくるのかと思ったら…」
「その言い方やめてくださいね」
「会いたいっつったら船乗って会いに行くから。観光しよ!東京観光!」
「あんたも住んでたでしょう?」
「けどあれから色々変わってるかもしれねぇし」
「うん、いいよ。どこでも連れてってあげる」
「マジで!?」
「約束ね?私もその日を楽しみにしてるから」
「一緒に行こうな、あかーし!」
「俺は…」
「はい、もう決定!!!」
今交わした約束だって希望に変えればきっと私たちをこの先へと導いてくれる。
それでも思うの。
この夏が永遠に終わって欲しくないって…。