第16章 ❤︎ ツインズに満員電車で意地悪される? 宮侑・宮治
≫侑side
案の定、帰りの電車は満員電車に近い状態だった。俺が前、サムが後ろからいちかちゃんを挟むように並ぶ。避けられない密状態ではこの方法しかない。けどそれが結果的には功を奏す。
「ごめんな?サムと俺で囲むようになるけど」
「けど他の人に触られたないやろ?サラリーマンも多いし」
「…ん、ありがと」
「さっき体熱い言うてたけど大丈夫なん?」
「しんどかったら俺に寄りかかってええから」
「いや俺に抱き着いてくれてもええで?」
「……大丈夫だから」
俯いたままで表情は窺えないないけど肩で息をしてる様子に平常ではないってことくらいは分かる。
「苦しそうやな…」
「……う、ん」
「大丈夫か?」
「多分。少し休めば大丈夫やと思うけど…。どしたんやろ、急に」
「体めっちゃ熱いけど?」
「せやねん。なんか変で…」
「変…って…。なぁもしかしてやけどこの状況でやらしいこと考えたりしてる?」
ど直球な誘いなやと自分でも思う。俺の囁きにサムも静かに口角を上げる。
「え?」
「そんな欲しそうな顔してたら俺も勘違いしてまうんやけど?したいなら俺ら相手しよか?」
「何言うて…、ここ電車の中やん」
「大丈夫やって。俺とツム以外誰も見てへんし…。さっきから勃起したんいちかちゃんのお尻に当ててんの気付いてんやろ?」
「サム、お前んなことしてたんかいな」
「やって柔らかいお尻がずっと当たってるしさり気なく胸も触り放題やし」
「おい、お前卑怯やぞ」
「全然嫌がらんしなぁ。なぁいちかちゃん。ネタばらしするけどさっき食べた飴ちゃんな?秘薬入りやねんで?」