第15章 ❤︎ 彼女とのセックス見せつけていいですか? 角名倫太郎
「倫太郎、本気?」
「俺が冗談でこんなこと言うと思う?」
「でも正気じゃないよ、こんなの」
「楽しそうな二人を見たら理性なんてなくなった。そのくらいに余裕もない」
こんな風に感情を乱されるのは好きじゃない。だけどこのまま引き下がれない。強引に抱いていた腕を伸ばしてスカートの隙間から内太ももをなぞる様に指を伝わせる。
「…ね、待ってっ」
「待ってどうする?侑に助け求める?」
「そんなことしない。でも何もこんな場所じゃなくても」
「今この場所だから意味がある」
なかなか素直にならないいちかの首筋に思い切り歯を立てる。びくっと体を揺らし“ん…っ”と声を抑えて唇を噤む。
「侑しか見てないし声出していいよ。ほら、今もこっち見てるし」
「他の人もいるかもしれないでしょ?」
「いない。侑だけ。折角なんだからちゃんと意識して?」
忍ばせた指先は薄い布の上からでも触れる突起を丸く円を描くように撫で指先がその形を記憶すようにゆっくりと焦らすように滑らせる。身を捩りながらしがみつくいちかを逃がさないようにキツく抱き締め返して静かな場所で二人息を潜めた。
静かな空間に堪えきれずに声を漏らしたのはいちかだった。頬が紅潮して瞳はとろんと焦点が合わなくて体は熱い。
「ね、それ、嫌…」
「なんで?イきそうだから?」
「っ、ん…」
唇を俺の体に押し付けて悶えながら小さく頷く。
これまでにも散々抱いてきたんだからいちかの一番感じやすいところなんて俺の方がよく知ってる。イキそうになるとすぐ泣きそうな顔になって俺の体にしがみつこうとする仕草が癖だってことも全部。