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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第3章 ❤︎ 結婚記念日 赤葦京治


今夜は木兎先輩がうちに遊びに来る日だった。リーグ戦も終わって暫くはこっちでもいられるみたいで三人で優勝祝い。誰よりも先輩を応援してたから大切な日ってことは京治も分かっているはず。

だけどもう予定の時刻はとっくに過ぎていて3人分の食事だって冷めている。冷やしていたビールも水滴が水たまりを作って時間の経過を虚しく伝える。先輩は私と二人テーブルを囲んで、我が家の主が帰るのを待ってくれている。

「あかーし、いつもこんなに遅いの?」
「そうなんです。繁忙期みたいでここのところは帰宅時間も遅いんです」
「相変わらず真面目だな。少しくらいサボればいいのによ」
「ほんとそう…。でも京治らしいですよね」
「俺だったらさ、いちかちゃんみたいな」
「ありがとうございます。木兎先輩は誰かいないんですか?彼女とか」
「いたら赤葦に祝ってもらってないって」
「モテそうなのに」
「俺がいいなって思う子にはなかなか思いが届かないんだって。でも俺ってば追いかけるのも好きだから全然問題ないけど」
「いい人が見つかるといいですね」
「誰かいい子いたら紹介してよ」
「プロの選手なのに一般の子でいいんですか?」
「俺は別にアナウンサーがいいとかそういうの全然ないし。俺の事好きになってくれる子なら喜んで幸せにしたい」
「そういうの素敵。先輩の彼女になる人って絶対幸せになれますね」
「だろ?年収も悪くないからあとは出会いだけ…」

先輩の切実な表情につい笑ってしまった。京治も結婚前には“幸せにする”ってよく言ってくれてた。もちろん今だって十分に幸せ。……幸せだから、もっとって欲が出る。

「でもいちかちゃんも大変だな。せっかく結婚したのに」
「うーん…、そんなことないです…って言いたいところだけど、本音を言えばちょっとは寂しいかな。でも京治も一生懸命頑張ってるからちゃんと応援しなきゃなって」
「偉いな。やっぱ赤葦のパートナーはいちかしか務まらないな」
「そうですか…?」
「それは高校んときから変わらないよ。ずっと二人が羨ましかったってのは内緒だけど」
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