第2章 ❤︎ 幸郎「寂しいって素直に言えばいいのに」 星海光来
さっきまで纏わりついていた汗をシャワーで綺麗に流し、どうせ脱がされちゃうんだとバスタオルだけを巻いて出る。二人きりの空間に足を踏み入れただけで強く意識してまう。
「お待たせ…とか言った方がいい?」
「こっち、早く来て」
ベッドに腰掛けたままの光来の隣に座る。肩が触れるだけで心臓の音がうるさい。
「下ってなんも着けてない?」
「うん…。一応着替えは持ってたけど。…ほら、時間は限られてるから」
「これでいい…ってかこっちがいい」
今思えばいつもは雰囲気に流されるままにしてた。だからこうやって改めて順序通りにことが進むのには慣れていない。
「…ごめん、こういう時どうやって誘えばいいのかよく分かんないけど、……いい?」
「一応聞いてるくれんだ」
「なんとくなく……」
「じゃあ、今日は私から」
「……え…」
光来が口が開く前に自分の唇で塞ぎながら短パンの上から触れてもう硬苦なっている塊の形を指でなぞる。
「ちょ、待って。…どうした?」
「だってこの前全然できなかったし。たまには私からでもいいでしょ?」
「マジで……?」
「うん」
自分でも信じられないくらいに大胆なことをしてる。しゃがみ込んで短パンと下着の布を下げピンと反り返ったものに唇を寄せる。僅かに感じるしょっぱい味が口の中に広がっていく。手で優しく上下に擦りながら先端は舌で弄ぶように舐めた。
「…っ、……ぁ、…ぁ」
上目遣いで視線を上げると苦しそうに表情を歪めて、こんな風に光来の吐息を聞くのなんて初めてでドキドキする。
「きもち、いい?」
「きもちよすぎる…」
「ん、嬉しい」
もっと光来の吐息が聞きたくて喉奥近くまで咥え込んで全体を包み込むように吸い上げた。頭を上下に揺さぶりながら何度もピストンを繰り返して、大きく反応してくれたところは舌先で優しく触れた。荒くなっていく呼吸と時々トクンと脈打つように跳ねるのが堪らない。
「もういいから…」
「でも」
「マジでイキそうだから」
イッてくれてもいいのに…そう言いかけたけど余裕のなさそうな声色に素直に唇を離した。