第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生
前に手を突かせて腰を浮かせる。ぬるっとした感覚の後、一気に奥まで突かれる圧迫感に息がつまりそうだ。
「…っ、……え?ゴムは?」
「心配すんな。お前が喋ってる間に着けたから」
「ん、もう…、先生のえっち」
「るせー。…動くぞ」
「…ん」
唇をきゅっと噤んで甘い瞬間を迎える。頸に先生の息がかかって時々漏れ吐息が鼓膜を揺らす。
「…っ、……んっ、… いちか」
体を擦り寄せて下の名前で呼ばれるのは特別な時間だけ。甘く蕩けるような吐息を聞けるのも私だけ。余裕なんてないくせに、そんな感情が心に広がっていく。
「…ん、もぅ。…そこ、ばっか……」
ゆっくりとした動きで弱いところを執拗に突いて体を揺さぶる。制服の隙間から忍ばせた手はしっかりと胸の突起を捉えて緩く愛撫する。
「んんっ…、や…っ」
「悪いな…っ。俺が、気持ちいいんだよ…」
「先生の声やらしい」
「うるせ」
「普段は、真面目な先生なのに…ね?」
「無駄口叩けねぇようにしてやろうか?」
「やだ」
「お前も、そろそろイキてぇんだろ?」
「……だから我慢してるの」
「イケよ…。鏡越しに見ててやるから」
「は…っ、ぁ……、急にそんな奥…」
繋がった私たちは私たちはいけないことしてるんだなぁって目の前の見えてる視界全部がそう言ってくるの。でも背徳感ってやつ?それすらも気持ちよくっていつもよりも沢山喘いで乱れてる。触れるところ当たるところ全部が気持ちいいなんて、私の体はすっかり先生仕様になっちゃってる。
「せんせ…っ、や…」
「や、じゃねぇだだろ?素直にイケって…」
「ん…、ぁ、…せんせぇ…」
「可愛いな、お前は…」
愛でるような甘い囁きの中、先生に抱かれて意識を放す。快感に身を委ねて心地よく体の奥が痙攣するのを腕の中で感じていた。
いつもと違うシチュエーションの所為かその姿勢のまま先生も達する。何も言わなくても互いの事が分かっているかのように荒い呼吸に合わせて力なく唇を重ねた。