第11章 ❤︎ 年下男子の好機 佐久早聖臣
「いちかの蕩けた顔に見下ろされるのも悪くないな」
「……やだ」
「顔、近付けて」
キスの誘いに吸い寄せられるように体を預け互いが密着数ぴく。手のひらが私の腰を掴むとグッと引き寄せる。
「あぁ……っ」
完全に根元まで咥え込み切なかった一番奥を押し上げられて堪えきれずに高い声を上げた。
「掴まってて」
「……うん」
内側の一番いい場所を突き上げられて強烈な快感が身体を走り抜ける。大きな波に完全に弄ばれる体は呼吸を忘れてしまうくらいの気持ちよさと充足感にゾクゾクした快感が背中を走った。
「…待って、そこ。だめ…。イきそうだからっ」
「……んっ、………イッて…?」
無意識に快感を貪るように腰を前後に揺らしていた。執拗に攻められて深い快感に満たされて控えめな聖臣の吐息が鼓膜を揺らし脳が甘く蕩けていく。
「んっ…っ、ぁ………もう、力抜けちゃいそう…っ」
「俺に掴まってて」
「はぁ…っ、あ、あ…っ」
キクラクラしそうな感覚に堪らず唇を重ねては何度もキスを交わす。荒っぽいキスと息遣いにいつもの冷静な聖臣はいなかった。私は逆らうこともできずにそのまま絶頂を迎えた。混ざり合うように互いの名前を呼び合っては最後の瞬間まで求め合った。
涙で歪む視界が捉えたのは切なそうに吐息を吐く聖臣の表情。聖臣の存在が深く刻み込まれるように、私の心を支配していった。