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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第2章 ❤︎ 幸郎「寂しいって素直に言えばいいのに」 星海光来


それから光来が合宿先に戻って一週間。八月も後半だというのにまだ夏の暑さは衰えることはなく、元気な太陽の光が容赦なくギラギラとアスファルトに照り付けている。今日が登校日だった私と幸郎は自販機の前で伸びていた。

「なんなの登校日って。いっそ滅びたらいいのに」
「しかも半日だけって…」
「今日の最高気温知ってる?38度だって。もう高熱じゃん」
「はぁ…。数字だけで嫌になる」
「数字と言えば後何日?光来に会えるまで」
「一週間と半日」
「はい、無理」
「即答だね」
「暑い。寂しい。溶けそう。泣きそう」
「どれが本音?」
「全部。強いて言えば会いたい」
「選択肢の意味」
「だめ、暑くて光来のことしか考えられない」
「余計熱上げてどうするの?」
「だって会いたいんだもん」
「じゃあいいこと教えてあげようか?」
「え?なになに?」
「この前光来君家で泊まった時、いちかは途中で寝ただろ?」
「うん、寝た。それが?」
「光来君も、寂しいって言ってた…」
「は?誰が」
「だから光来君」
「嘘だ。だってそんなこと一言も言ってなかったもん」
「俺にだけにこっそり教えてくれたんだよ。合宿は充実してるけどなんか物足りなくてその原因がいちかなんだって気付いたって」
「え、え、ええ!?ちょ、詳しく。ねぇもっと教えて」
「いつも一緒にいたから寂しいとか思わなかったけどホテルで一人過ごしてると会いたくるって。珍しく真面目に話してたよ」
「待って。…そんなの聞かされたら泣くじゃん、私」
「だから後一週間無事に乗り越えるためにも会いに行けば?今から」
「今から?」
「確か毎週水曜日は15時には練習が終わって自由時間って言ってなかった?今から向かえばそれくらいの時間には着くでしょ?」
「昼から練習あるじゃん」
「半日いちかがいなくても問題ないし、マネージャーはいちかだけじゃないし。今日はゲーム練習がメインだから、マネージャーの仕事も少ないだろ?」
「それはそうだけど」
「俺は部活中に光来君のこと考えながらため息つくいちかを見たくない」
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