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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


あんだけ俺しか見てないっつってたいちかが心変わり?ありえねぇだろ…、そうは思う。けど俺以外の三人が仮にいちかを狙ってんなら話は別だけどな。

「どう?みんな準備できた?」
花「あ、はい!できてます」
「じゃあ新婦ちゃんに入ってもらっていいかな?」
及「うわぁ、超楽しみ。めっちゃドキドキしてきた」
「じゃあ入ってもらうね。どうぞー!」

カーテンの向こうが慌ただしくなり一気に緊張が走る。自分の心臓の音がうるさいくらいに高鳴っていた。

「お待たせしました。では可愛い花嫁ちゃんの登場です」

掛け声とともに淡い色のカーテンが惹かれて純白の白が視界を埋めた。真っ白な衣装に包まれてどこか硬い表情のいちかが顔を上げる。

及「待って、可愛い」
花「どっからどう見ても花嫁じゃん」
松「これは…、惚れちゃうな。俺たちが」

まず及川の第一声の歓声があがる。後にに花巻と松川が続く中、俺は言葉を失っていた。照れたように視線を外しながらも真っ直ぐに俺を見たいちかはすげぇ綺麗だった。

「ね、可愛いでしょ?」
及「ほんとにヤバい。いちかちゃん、綺麗だよ。俺、泣きそう」
花「俺も。天使じゃん」
松「ほんとに、すごく綺麗だよ」
「でもこれ、めっちゃ歩きづらいねん…」
岩「第一声それかよ。こいつらの空気読んでやれよ。雰囲気ぶち壊してんじゃねぇよ」
「だって高いヒールなんて履かへんもん。それに可愛いとか綺麗とかは好きにな人に言ってもらわんと意味ないやん」
及「だったら俺が何回でも言うから。いちかちゃん、俺は本当に綺麗だと思ってる…」
「そらおおきに。さ、撮影始まるし皆行くでぇ」

及川なりの渾身のキメ顔とセリフだったのに見事なまでのスルーを決める。どんなに着飾って別人みたいに化粧してもらってもこいつはどこまでも変わんねぇんだよな。

及「え?…あ、待って。行くけど…、でもさ、もっと俺の話を聞いてくれてもいいんじゃないかと」
花「ははっ、今は諦めろって。誰もいちかちゃんには逆らえないって」
松「そう言う事。やっぱ最高に面白いわ、いちかちゃんって」

いちかの後に花巻、松川が続く。肩を落とす及川の背を叩いて“行くぞ”と声をかけた。視線の先はたくさんのスタッフで賑わっている、一度呼吸を整えてから一歩を踏み出しそして撮影が始まった。
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