第7章 ❤︎ 堅治君だって\ちゃんと/反省できるもん 二口堅治
≫堅治side
落ち着くまで抱き締めてるとすんと鼻をすする音が聞こえた。感情が爆発していつもどうやってやってたんだろうって分からなくなるくらい夢中だった。いちかの蕩けた声が聞きたくて抑えられなかった。
「今までは俺本位でやってたかも…」
「そういうとこあるよね」
「ごめん。ちゃんとイかせるのとか意識してなかった」
「初めてかも…。さっきみたいなの」
「マジで?」
「うん。体がふわっと浮いちゃうよな感じがして、気持ちいいって思っちゃった」
「………なんか、そういうのって嬉しいもんなんだな」
「そんな風に思ってくれるの?」
「今はそう思ってる。俺らしくないけど」
気恥ずかしいのにいちかはくすくす笑う。
「笑うなよ」
「ごめん。…でもさ、ずっと太腿に当たってるけどそのままでいいの?」
「結構きつい。もう挿れていい?」
「いつもは聞かないくせに」
「これからはちゃんと聞くから」
「いいよ」
“きて…”とハグをするように両腕を上げる。額にキスをしてから枕元に置いていたゴムの袋を開ける。束の間の沈黙もいちかの表情を眺めて艶やかさの増した表情にまた欲情してしまう。
「俺の肩持ってて」
「…うん」
ぬかるみに触れて押し込むように進めていくとそこは溶けてしまいそうになるくらいに熱い。落ち着いて息を吐く。ぴったりと相性よく繋がってる。
「ナカ、あっつ」
「……ん、ぅ」
両脚を持ち上げて前後に腰を揺らす。絡みつく粘膜が名残惜しそうに締め付けてまた奥に触れると柔らかなそこは優しく包み込む。緩やかな動きでいちかの中を味わう。
「ね、堅治」
「ん…?」
「ずっと一緒に、いて…?」
「…っ、当たり前だろ?こんな俺に合わせてくれるのはいちかだけだろ?」
「うん。堅治の我儘で身勝手なところもほんとは全部好きなの」
そんな風に言ってくれんのは世界中でいちかだけだから。
「やっぱりお前、可愛い。死んでも誰にも渡したくないわ」
それが俺の本音。
言ってしまった後で急に恥ずかしくなっていちかの顔も見れず、結局はいつものように独占欲をぶつけるように荒く抱いてしまった。
いつもと一緒じゃんって思われても、そもそも俺が素直になるとか相当無理な話なんだよ。