第7章 ❤︎ 堅治君だって\ちゃんと/反省できるもん 二口堅治
「いつも電話に出てくれるいちかちゃんなのにこれはさすがにヤバくない?」
「今から家に行け」
「部活あるし」
「部活よりも大事なものがあるんじゃない?マネージャーがいないと俺たちも困るし。とういうかマジでそんなんだとフラれるぞ?」
「大問題だから」
「責任重大じゃない、俺?」
「だから言ってんだろ。早く行けって。何があったか知らないけど土下座でも何でもして許してもらえよ」
自分が思ってるよりもヤバいかもしれない…。
多分、相当ヤバい。電源も切ってるってことは明らかに俺を避けてるってことだ。
「許してもらうまで謝れよ。いいな?」
「はいはい、分かってますって。んじゃ行ってきます…」
平気な振る舞いしてても心臓がバクバクして内心焦りまくり。一秒でも早くいちかの顔見なきゃ俺が落ち着かない!気がつけば全力で走っていた。
「ったく、素直じゃないな。あいつが走っていくって内心相当焦ってるんじゃない?そう思うよな、青根」
「はい。そうですね…」