• テキストサイズ

(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


「格好いい人も優しい人もちょっとふざけたような人も沢山見てきましたよ?向こうの学校でも友達は個性豊かただったから…。でも一さんしか考えられなかったんです」
「けど洗脳みたいなもんだろ?」
「それは違います。憧れだった想いがちゃんと会って確信に変わったんです」

いつもニコニコ笑ってるくせに急に真剣な表情になってはっきりとそう言った。真っ直ぐに見つめてくる視線と迷いのない言葉に俺はこれ以上返す言葉はなかった。

「それに一さんの制服姿も初めて見れて嬉しい。凄くカッコいい…」
「お前に褒めらてもな…。言っとくけど一緒に登校なんてしねぇからな」
「はい。ちゃんと距離を空けて行きます。学校でも声はかけません」
「ああ、そうしてくれ」

こんな時に及川がいたら“女の子にその言い方はないよ”とか言って怒られそうだけどこいつはまた顔色ひとつ変えずにニコニコと笑ってる。

「なんで朝からそんな笑顔なんだよ」
「一さんと同じ学校に通って同じ制服だなって思ったらそれだけで嬉しくて」

同じ学校ななんだからそりゃ当たり前だろ。それだけで嬉しいとか俺にはこいつの気持ちなんて一ミリも分からねぇ。

「なぁ。どうでもいいけど俺のこと一さんっつうのは止めろな。なんか嫌だから」
「じゃあ岩泉さんですか?」
「おかしいだろ?普通にクラスメイトなのに」
「じゃあ、岩泉君?」
「まぁ、それが無難だな。但し、あんま話しかけんなよ。あくまで学校では他人だからな」
「はい。そこはちゃんと行動しますから」
「ならいいけど。……んじゃ俺は後から行くから」
「はい。気をつけて。…声かけてくれてありがとうございました」

また深々を頭を下げる。いちいち重たい反応にうんざりする。そう思いながらも最初に会った印象よりは随分と良くなっているは確かで肩まで伸びた髪は風に揺れて見慣れた制服なのに白いブレザーがよく似合っていた。
/ 1333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp