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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


「あ、いちかちゃん。そのままにしておいていいから」
「ありがとうございます。では私はこれで一旦アパートの方に行きます。そろそろ引っ越しのトラックが来ると思うので」
「じゃあ一、引っ越しの手伝いしてあげてね。お母さん、これから町内会の集まりだから」
「嫌に決まってんだろ。部活あんだよ」
「休みなさい。女の子一人で大変なんだから」
「全然大丈夫です。一人でできますから。私が一さんの立場だったら人の人生無茶苦茶にしやがってクソが!○すぞ!って思いますもん」
「お前口悪くねぇか?」
「だってそうでしょ?」
「流石に俺だってそこまでは思わねぇよ…」
「少しずつ歩み寄れたらいいんです。私は小さな頃から好きだったから片思いが少し長引くくらい何の問題もないです。むしろ燃えますから」
「いいわねいちかちゃん!お母さん、こういう意思の強い子大好きなの。一はまだ使い物にならないからなんでも私に言ってね。後、お母さんって呼んでね」
「ありがとうございます。そう言ってもらえたら心強いです」

使いもんにならなくて悪かったなっつって思ってもそもそも俺のいないとこで勝手に決めた事。俺にはなんの関係もない話だ。

「とにかく手伝いにはいかねぇから。俺は部活に行く」

俺はそう言い残して鞄を手に取るとその場を後にした。一歩外に出ればいつもの風景。未だに夢見てんじゃないかって展開が受け入れられず朝からどっと疲れていたけど部活はもう始まってる時間だったしとにかく全力で走って学校へと向かった。

家に帰れば全部嘘でしたって、少し遅いエイプリルフールであって欲しいと願いながら。
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