第71章 ❤︎ 彼女のお世話係な彼氏岩ちゃん
「足は?痛くねぇの?」
「大丈夫、じゃないけど大丈夫」
「はぁ?どっちだよ」
「だってさ、これ以上はやっぱだめだよね?」
「当たり前だろ」
「したい」
「絶対にダメだ」
それはいちかだけじゃなく自分にも言い聞かせていた。自分の性格を考えれば後で後悔するに決まってる。
「ちゃんとイかせてやるから。終わったら安静にしろよ」
「うん…」
抱きしめ直すいちかの体は汗でじんわりと湿っている。この体を今すぐに抱くことができたらどれだけ幸せだろうかとまだ諦めきれないもう1人の自我が抗ってくる。それでも今この時間はいちかのために在ると覚悟を決めた。
中に挿れた二本の指をバラバラに動かして荒くかき回す。体が大きく跳ね、中から愛液が溢れ出し指先がら手の甲まで濡らす。いちかの好きなポイント外さないようにと指先に意識を集中させた。
「んぁあッ!…それ、だめ」
荒い息が肩にかかって、そろそろ限界が近いことを悟る。激しくかき回していた指を一旦引き抜いて主張していた小さな突起を指先で円を描き強弱をつけながらいちかが満足するまで擦り続けた。
「ぁ、…だめ…っ…」
泣きそうないちかの小さな声が上がって体が小刻みに震えた。汗ばんで硬直した体がゆっくりと弛緩していき呼吸が穏やかになる。いちかの体を抱きしめながら、指に絡まる愛液は名残惜しそうに糸を引いていた。