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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第71章 ❤︎ 彼女のお世話係な彼氏岩ちゃん


「い、ったぁぁぁ」
「何やってんだよ」
「固定されてるから痛みもマシかなって思ったけど全然痛い」
「当たり前だろ。薬くらい取るから。座ってろ」
「大丈夫だって。ケンケンで移動するから」
「左足は?」
「捻挫はしてない。ただ内出血してるだけ」

制服のスカートからのぞく膝には赤黒い内出血の痕が痛々しく残っていた。

「座ってろ。とってやるから」

テーブルの上の薬袋から痛み止めを取り出して水と一緒に渡す。改めて見たいちかの姿は右足は包帯で固定され、左足には内出血の痕。一体何段踏み外したんだろうか。足の怪我だけで済んだのはある意味不幸中の幸いなのかもしれない。

「ありがと」
「無理すんなよ」
「うん。でも一が帰っちゃうと結局1人になっちゃうしさ。お母さんたちも後3時間くらいは帰ってこないし。動かないってわけにいかないからね」
「まだ一緒にいてやるから」
「ほんと?」
「別に予定もねぇしな」
「じゃあさ、お願いがあるんだけど」
「なんだよ」
「今日はお風呂禁止だって言われてるんだけど、シャワー浴びたいの。だからシャワー手伝ってくれない?」
「今日くらい止めとけ」
「無理。汗かいてるもん」
「だったら体拭け」
「嫌。汗流さないと気持ち悪いもん。足痛くても我慢して入る」
「1人じゃ無理だろ?」
「だから一が手伝ってよ」
「は?いや、ダメだろ普通に考えて」
「今誰もいないもん」
「おばさん帰ってくるまで待てって」
「やだ。それなら1人で入る」
「だからダメだって」
「もういい!!」

そう言ってまた無理に立ちあがろうとするいちかを抱き締める。言い出したら聞かないこの性格まじでなんとかしろよ…って思いつつもいちかに触れた途端、理性は簡単にぐらつく。

「誰もいないっつったって風呂はまずいだろ、色々と…」
「だから帰ってこないってば」
「分かんねぇだろ」
「10分くらいで済ませるから」
「絶対だな」
「うん。絶対」

抱きしめていた腕の力を緩めると、解放されたいちかは両手を広げて俺を見上げる。〝抱っこ〟そう言いたげな3歳児のような瞳にため息をつきながら求めらるがまま抱き抱えた。〝ありがと。好き〟耳元で囁く甘ったる声に思わず口元が緩むのをなんとか堪えた。
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