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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第5章 ❤︎ 三日間ハメまくった記録 黒尾鉄朗


外部から閉鎖されたこの場所では時間が止まったように感じて気がつけば夕方近くになっていた。30分程眠ったいちかはまたけろっとして“お腹空いたぁ”っとメニュー表をベッドに広げている。

「かぁわいいなぁ、いちかは」
「えー?何が、今、メイクも完全に取れてブスの極みなんだけど」
「それでもなんでだろ、すんげー可愛く見える」
「何食べよっかなぁ」
「なんでもどうぞ」

注文が決まるまでテレビでも見ようかとしたその時、いちかのスマホの着信音が響く。ハッとした顔をして俺を見るいちかの表情に相手を察した。

「俺が出ようか?」
「なんでよ、私が出る」
「大丈夫か?」
「うん。…電話越しだけど別れようって今言う…。……言えたらだけど」
「言えなかったら俺が言う」
「なんで鉄朗が」
「だってこのまま奪っちゃいたいもん」
「だったら尚更、ちゃんと言わなきゃね…。もうずっと分かってた事だから」

彼氏を好きだと思い込んで言い聞かせてきてずっと自分を誤魔化してたんだろうなと思うと今も胸は痛むけど、その言葉が俺には嬉しかった。静かに深呼吸をしてそして通話ボタンに指が触れる。

「あーもう、やっと出た」
「……何?」
「電話出るの遅いから。何してたの?」
「うん、ちょっとね」
「お前、今どこにいるの?」
「出かけてる」
「は?出かけるなら連絡しろって言ってんじゃん」
「そうだね。ごめん。…それで用件は?」
「なんだよ、その態度。俺、帰るのが明日の夕方になったから。で、お前すぐ家帰れよ、20時から録画しといて欲しいのがあるから」
「え…、無理だし、そっちで見ればいいじゃん」
「沖縄でそっちの番組見れるわけないだろ、馬鹿じゃねぇの?てかお前、今どこにいんの?」
「……ホテル」
「はぁ?ホテルって、………もしかして他の男といるとか?」

“どうなんだよ”と捲し立てる相手にのまれず、真剣な表情で一点を見つめたいちかが絞り出すような声で“あのね…”と切り出した瞬間、もう俺の方が待てなかった。
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