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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第67章 ❤︎ 治店長とバイト店員の初体験 宮治


嘘も偽りもない本音だった。言い残してベッドサイドの小さな箱に手を伸ばす。冷たい空気が触れるのに熱い。心の奥底から欲しいって本能が震えてる。それが全て。

束の間の沈黙の後、ベッドが静かに軋む。ゴム腰に膣口に当てがい一呼吸おく。ちゃんとイかせた後とは言え、そこは当たり前に狭くて俺の方が不安になる。

「痛かったら途中で止めてからちゃんと言うてな」
「嫌。痛いなんて言わない」
「そこは素直に従ってほしいけど」
「だって怖くないもん。大好きな人に抱いてもらえるんやから」
「なんちゅーてええか分からんけど俺が思ってるよりずっと強いな、いちかは…」

今感じている感情は間違いなくいちかに対しての愛情で、重なった想いを知ってこの瞬間を迎えることはただ幸福だと思った。

「挿れんで」
「はい」

意を決してゆっくりと押し広げていく。熱くて俺も苦しかった。けど、ふと視界に入るいちかは必死に口を噤み何かに耐えている表情で短い呼吸を繰り返している。無理をさせたくないのにさせている自分が憎くすらある。

「唇、噛んだらあかん」
「あ、…ふ」
「浅い息してたら過呼吸になるから。ちゃんと吸って吐け」
「…っはい」
「大丈夫やから。いちかを抱いてるんは俺やから」

そう伝えながらいちかを包み込むように抱きしめた。俺がしてやれることなんてこれくらいで呼吸の一つ一つに集中する。密着した素肌からまた大きな呼吸を感じて震える体は吸っては吐くを繰り返す小さな体が俺にとっての愛おしい存在だと切なさが刻み込む。

「そう、ええ子だな」
「これ、全部?」
「せやで。ごめんな、痛い想いさせて」
「治君優しいから。泣きそう」
「俺やってこんな風に抱いたことない。いちかが初めてや」
「そんなこと言うの、だめ。…好きって感情が止まらなくなる」
「俺も。この歳になってこんなに自分の感情かき乱されんのは初めてや。もう嘘もつけへんな」
「え?」
「いちかが好きや。それが俺の答えや」

いちかは俺のその言葉を聞くと声をあげて泣いた。この瞬間まで恥ずかしさも痛みも全部、いちか一人に我慢させてしまっていたから。快楽とかもうどうでもよくてここまで辿り着いたことだけで幸福だと思えた。何度もキスをして絡み合うように繋いだ手の温もりを忘れないようにきつく握り返した。
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