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不死川サンとの恋【鬼滅の刃•不死川実弥】

第10章 さくらさく


互いの気持ちを確認して幸せに包まれた後、今度は照れくささが湧き上がりぎこちなく歩くこととなった私たち。
色々寄り道したけれど胡蝶様の言いつけどおり、不死川サンをお屋敷まで送り届けた。

一旦任務終了と名残惜しくも帰ろうかなと思ったところで、

「まあ、上がれやァ。」

と不死川サンに言われお邪魔する。
私を客間に座らせると、

「茶でも淹れるから待っとけェ。」

と言って廊下に出ていく不死川サンの頬はまだ赤らんで見えてちょっぴり可愛らしい。

しばらくして戻ってきた不死川サンはいつも通りになっていて、お茶を出してくれる。私も、たくさん歩いた上に照れくささでカラカラに渇いた喉を潤して、

「手当ての道具を揃えたいので、一旦自宅に帰ります。夜分にもう一度お邪魔しますね。」

と冷静に不死川サンに伝えると、

「俺も行く。」

と思いもしなかったお返事が来て戸惑ってしまう。

(何を言い出すのこの人は。そんな四六時中付いて来なくても…。)

「ンな顔するなやァ…。」

とちょっぴり悲しそうな顔をする不死川サン。

(しますよ、普通…。)

と思いつつも悲しそうな顔をさせてしまったのは申し訳なくて、

「ごめんなさい。」

と謝ると、不死川サンはちょっぴり顔を綻ばせ

「あのよォ、この任務の間は出動は無いんだろうォ。」

と聞く。

「はい、昼間だけ雑務や訓練に向かいます。」

「出動ねぇなら、危ねぇし、わざわざ夜帰らなくてもいいだろォ。荷物取りに帰るの手伝ってやるからよォ。」

「不死川サン話す順番が…。あ、ありがとうございます。」

早く行こうと促す不死川サンに頭がついていかない。とりあえず、私のためについて来てくれようとしていることがわかってお礼を言う。

「心配するなァ、この屋敷に無駄に広ぇからよォ。日ィ暮れちまう前に行くぞ。」

とやれやれとでも言うように立ち上がった不死川サンを追って、私も立ち上がる。

えっと…
それはつまり…
不死川サンと共同生活ということでしょうか!?
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