第2章 お怪我はありませんか
異動して2週間
小規模な戦闘が2、3件あり、新しい地区のお仕事にも慣れてきた頃
「今日戦闘は、柱の出動だから心してかかれー。」
出動前の私に、先輩はそう声をかけた。
(柱、戦闘規模大きいんだ。頑張ろう)
私が気合を入れて
「はい!」
と返事をした隣で、
「それは大変。粗相がないようにしなきゃ…」
と同僚が呟いた。
「そーそー気にさわったら大変よ」
と先輩
(ん?粗相って何?気にさわるって何?)
「花耶ちゃん、何ボサっとしてるのよー。行くよ!」
「あ、はい!」
私は、まだ考え途中のモヤモヤをパタっと閉じるように目的地へ急いだ。