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私と彼らの生活

第1章 Season 1 同居人


部屋は2階に4つ程余ってたんだけど、そのうち裕がこいつも混ぜて欲しいと翼をつれてきた。

翼は、まるで女の子?ってくらいちっちゃくて可愛い男の子で、彼はまだ大学生だった。

ここから通うほうが大学に近いと、言っていた。

どうせ部屋も余ってるし、一人増えたくらいもう変わらないしで、別にいいよと翼も一緒に生活することになった。

それから更に紘っていうにぎやかなやつも裕が連れてきて、加わって、我が家は計8人の大所帯になったのだった。

紘は、私よりも少し年上で、すごく明るくて、紘がいるときは家の空気がガラッと変わる、そんな人だった。

ただ、いろいろと忙しいらしく、部屋は貸したものの、1週間のうち、帰ってくるのは1日か2日程度。

はじめはそれが理解できなくて戸惑いもあったけど、今はそのペースにも慣れてきた。

そして、買い物には荷物持ちとしてよく裕か拓がくっついてきてくれる。

それにもようやく慣れてき始めた。

食費は、いちおう家賃とかとともにまとめてもらってる。

それを私が一括で管理しているのだけど、普通の食事以外の部分は、彼らの財布から出る事が多かった。



「じゃから今日は俺が買うちゃるけ、気にせんの!んじゃ、こっちにしよう!!」

決められないんなら俺が、と拓がメジャーなほうのパッケージを掴んでカゴに入れる。

「あとー、これとー。あ、これもっ」

裕が更に足していく。あっという間にカゴが2ついっぱいになった。

いつもこんな感じになる。

私は、基本的なメニューに使えるものしか選んでなくて、その他の嗜好品やらの部分は全部裕や拓が決めた。

節約癖がいつまでも抜けない優柔不断な私に対し、サクサク決めて支払いまでしてくれる二人。

治さんは家計の事は私に丸投げで、一緒に出ても、そうでなくても自分の財布から出してくれるようなことはほぼない。

だから、なんだかすごくうれしかった。

治さんには悪いけど、真逆のような彼らの存在は、私の心にいい意味で刺激を与えてくれてた。
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