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私と彼らの生活

第6章 Season 1 後悔


「でも、最近慧さん結構生き生きしちょうけ、若くみえるよ?」

「んじゃ、お姉さまとお呼びなさい」

「えー今更無理じゃろ?んでも、なんか悩みはなくなったみたいじゃね」

「どーかなー……」

私が言葉を濁すと、

「あー、そうじゃった。慧さん聞いてっちゃ」

拓は、急に思い出したように話を変え、私は少し胸をなでおろした。

乃々は三輪車に乗ったまま道端に生えている雑草の花を引こうと手を伸ばしていた。

「俺ねー、こないだ振られたんよー」

「へ?そうなの?」

「うん。まだ付き合っちゃおらんかったんじゃけどね、なんかいい感じになっちょった子がおって、告ったらそらもうばっさり……」

「わー可愛そう……」

「と、思ってないじゃろ、その言い方……」

拓はまじなのにーと溜息をつく。

「なっかなかうまくいかんのちゃー。どうしたらええんじゃろー。どうしても最後の一押しでびびっちゃうんよなー。なにがいけんのじゃろかー」

「うーんそうだなぁ。私から見たら拓は結構イケメンだしモテるんじゃないかと思うけどね……」

乃々が、引き抜いた雑草を私に向かってあげるーと差し出してきた。

それを受け取り、あんま身を乗り出したら落ちるよ、と注意しながら乃々の頭を撫でた。

「お?俺イケメン?慧さん的にいける?」

「あ、それだ、よくないとこ。なんか拓は軽い感じがする」

「えー、俺超真面目じゃろー」

「どこがー」

「いやだって、紘くんやらにくらべればずっと真面目ちゃんじゃろ、俺ー。まだ彼女おったことないしー」

「それはさすがに嘘でしょ。まぁ、確かに紘はいろいろ遊んでそうだけどね」

と、私は苦笑いをした。あはは、やっぱばれた?と付け足しながら、

「そいえばつばもあんな顔しちょうけど、中身ドエロよ?酔ってるとき限定じゃけど……」

「ドエロって……」

「だってあいつ、酔っ払った慧さんの乳、平気で触るようなやつじゃけんねー?他にも俺は過去にいろいろ目撃してきちょる」

「はぁ?何それ」

「あ、そういやぁ慧さんあの夜の記憶がないんじゃったっけ」

「うん。今は裕とつばさっちがボロ出したから、断片的にだけどなにがあったのかは知ってる……。拓もごめんねー、私が変な事言っちゃったみたいで」
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