第5章 Season 1 ふたり目
「んじゃー、質問変えるわ」
今度は正面から胸を愛撫しながら紘が言う。
「治さんと、エッチしててイッたことある?」
「……わ、かんな、いっっ」
「もー、慧の答えそんなんばっか。教えてくれてもいいのにー」
紘はつまらないと言いたげに、私を見つめてきた。
そして私の身体を抱きしめると、そのまま身体の向きをよいしょっとかえて、ソファーに転がした。
「ちゃんと答えてくんないから、おしおきな」
そう言うと、紘は自分のペースで腰を動かし始めた。
「紘、無理。強すぎっっ……る!」
急に絶頂へと押し上げられそうなスピードに、私は悲鳴に近い声を上げた。
「じゃぁ、質問に答えてよ」
「……どの?」
「んー……そうだなぁ」
悩む振りをしながら、なおも私を突き上げてくる。
先ほど発見されたポイントに当たるように、私の膝はぐっと押し上げられ、胸につきそうだ。
「紘だめっ。それ、さっきのとこ……あたって……」
「んー?だめじゃないだろー。なかキュウキュウ締まって、俺すっごく気持ちいいもん」
思わず濡れた目で、紘に助けを求めた私を煽った。
「お……ねが……、も、だめ」
「……あ?イッちゃう?」
私が昇り詰めそうになる直前で紘は動きを止めた。
「あぅぅ……」
「へへ、物足りなさそうな顔してぇー」
イきたかった?とたずねてくる。
「……ん……」
「こういう質問には素直なのになー。なんで?他の人とのエッチは教えてくんねーの?」
「だって、恥ずかしい……」
呼吸が荒いまま、私は答えた。
「じゃぁ、やっぱりしばらくイかせてやれねーなぁ」
「やっ……」
時々腰を動かして、私を煽ってくる。
「答えてくれる?」
「……ぅん……」
目をそらしながら答えた。
「んとねー、じゃあ、昨日の裕とのエッチはどんなだった?」
「……紘よりは、……ふつー」
「ふつーって。俺はふつーじゃないってか?てゆーか慧ふつーじゃないエッチなんて知らないでしょ」
あははと笑う紘。それから一度私のなかから抜け出ると、私の身体をひっくり返しうつぶせにした。
「ケツ、上げて」
なんだかすっごく恥ずかしい気がしたけど、私は逆らわずに言われた通りにした。