第5章 Season 1 ふたり目
「ねー、慧。俺見つけちゃったかも……」
「えっ……何?」
「慧のいいところ。ここじゃね?」
そう言って、なかで指を曲げて引っかくようにしてきた。
「……!!」
私のなかにこんなに感じる部分があったんだ。
紘によって発見されたそこを発見者は執拗に攻めてきた。
「やっぱり?なぁ知ってた?」
「……しっ、らなかった……」
膝立ちしている脚が震える。もう持たない。
がくがくと膝が痙攣し始めてきた私に、
「ねぇ、そろそろ俺も気持ちいくなっていい?」
と聞いてきた。
「……う、ん。なって。紘も、気持ちくなってっ」
「慧、超かわいい。そんな風に言われたらもう、絶対やめれねーからな」
そう言って、紘は私のなかから指を抜き、自分のはいていたジーンズを脱ぎトランクスも脱ぐと、すかさずコンドームを装着して、私の腰に手を当てて、
「慧、そのまんま、腰おろしてみて?」
腰を少し押し下げられると私のなかに紘が入ってくる。
私は、衝撃に耐えるために紘の首に腕を回してしがみついた。
「もうちょっと……。痛くない?」
「……だい、じょぶ」
ただなかに入れてるだけなのに、私の身体に電流が走ったように感じてしまう。
「全部、入ったみたい、かな」
と腕の力を少し緩めると、紘が嬉しそうに私に向かって二カッと笑った。
「慧、動ける?」
「……わ、たし?」
「そ。やってみて」
紘に促されて、私はおそるおそる上下に腰を動かしてみた。
「こ、れでいい?」
「んー、悪くはないけど、慧はそれで気持ちーの?」
「えっと、じゃぁ……」
私がどうしたものかと悩んでいると、
「俺の腹に、慧のここ、こすり付けてみ?」
「こ、こう?」
言われたとおり、陰核がこすれるように前後に動いてみると、私の身体を強い快楽が走った。
ふるふると震える身体で、そぉっとその動きを続けてみた。
「んねぇ、昨日は裕とどんなエッチしたの?」
「……言、わない……」
「俺とどっちが気持ちい?」
「しらな……」
紘の質問に、私は答えられない。
どうしてそんなことを聞いてくるのかがわからなかった。