第13章 Season 2 新生活
「やだっ、見ないでください。私自分の胸好きじゃないんです」
頬を膨らませて腕で胸元を隠すと、
「そうなの?いいおっぱいだと思うけど」
「だってもう垂れてるし……」
「そかな?」
不思議そうな顔をする祥さんを無視してカットソーを被った。
「ねぇ、またしてもいい?」
私の身体を後ろから抱きしめて祥さんが囁く。
「え?今から?」
「ううん、そうじゃなくって、慧ちゃんの気持ちが合えばいつでもしたい」
言い方がなんだかずるくて、顔が変に歪んでしまった。
「……ここに私がいるのに必要なら」
つい強がって余計な言い方をしてしまう私に、
「うーん、まぁ必要かなぁ。こんないい身体が常にそばにある状態で平静に暮らせないよね」
「……いいんですか?複数の人と関係持つようなやつがいて」
私が聞くと、
「複数っても不特定じゃないし。いんじゃない?つか治さんバカだねぇ、こんないい奥さん捨てちゃうなんてさ」
豪快に笑った。
「慧ちゃん、俺らの彼女になりな?そしたら何もかんも上手くいくから」
私はそれに対してうまく返事が出来なかった。