第13章 Season 2 新生活
そう言われて私は無理やり振り返り、祥さんの唇に自分の唇を押し付けた。
これで解放してもらえると思ったのだが、そのまま身体を風呂場の冷たい壁に縫い付けられてしまった。
「慧ちゃん、責任、とってくれる?」
「え?何?」
意味が判らず戸惑う私の左膝裏に手をかけ持ち上げられ、止める間もなく祥さんに突き上げられた。
「やっあぁ」
「俺もまだまだ若いね。まさかこんな短時間で二回戦いけるとは」
爪先立ちを超え半ば浮いている状態で祥さんに片腕でしがみつき悲鳴にも似た喘ぎ声を上げる私に、
「もっと声出して」
と祥さん。
「なんで、そんなに……」
熱い吐息混じりに聞いた私に、
「なんでだろ。慧ちゃんが可愛いからじゃない?」
祥さんが目の前で笑った。
少し髪が濡れて、汗なのか水なのか判らないしずくがいくつも筋を作っていった。
「もっ……祥さんっ」
「何?もう限界?」
「っ!!」
返事をする代わりに私は頷いた。
「今度はなかに出させてね」
祥さんがふっと微笑んで、果てる私のなかに放った。
なんとなくあったかい感覚がした後、祥さんが抜け出てズルズルとへたり込んだ私を抱き寄せて支えてくれる。
「なぁ慧ちゃん」
「はい?」
荒い呼吸が治まらず、肩で息をする私に、
「俺さ、慧ちゃんと相性いいみたい」
「相性?」
「というか慧ちゃんがいいんだな。何度でも欲しくなる。裕なんか独占欲強いから俺としたって言ったら切れそう」
そういえば薬盛られて裕のところに行ったのが最後だ。
「ま、いっか。慧ちゃん争奪戦開始?みたいな」
呼吸が落ち着いた私の身体を優しくなでてくれ、もう一度身体を洗ってからバスタオルで拭いてふたりで裸のままリビングに入った。
「服、慧ちゃんの部屋だわ。とって来よう」
待ってて、と祥さんが私の部屋にむかった。
しばらくして先ほど脱ぎ散らかした私の服を抱えた祥さんが戻ってきた。
祥さんは向こうで着てきたらしかった。
「着せてあげよう」
まずはブラからね、と腕に通され、後ろのホックを留めてくれた。
私がカップに胸を寄せて収めると、斜め上から覗き込んだ祥さんが、
「おーキレイ。やっぱりけっこうあるねぇ」
膨らみをつつこうとしてきた。