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私と彼らの生活

第1章 Season 1 同居人


無事、ハンバーグがメインの夕食を作り終え、半年前よりもにぎやかになった食卓を囲みながら、今日は6人で食事を。

治さんはいつも帰りが23時を過ぎてしまうから、私も待ったりせずに子供たちに合わせることが増えてきた。

「ママー、あのねー」

食事中寧々がうれしそうに今日の幼稚園であったことやらを話し始めた。

前までは、うんうん、って聞きながらも心に余裕のなかった私は、どこか面倒くさいと、思いながら聞いていた。

だけど今は違う。ちゃんと寧々の話に耳を傾けてあげられるようになった。

こうやって親子の会話が増えたのは、彼らのおかげ、なのかもしれない。

治さんとはすれ違う事が多いから、まだまだ元通りになったとは言えないけれど、私的にはなんとなく満たされてるなって思える日が増えてきたように思う。

自分一人で何でも抱えてなきゃって思ってた部分が少しずつ減ってきたからだろう。



夕食を食べ終えて、それぞれがいったん自分の居住空間に戻った。

彼らは彼らの時間、私には、子供を風呂にいれたり、寝かしつけの準備をしたりという母親らしい仕事がまだ残っているからだ。

食事の時間以外は結構1階と2階はちゃんと別々の空間になっていると思う。

「んじゃー、慧さん、寧々たちが寝たら上がってきてよ。そんから宴会しよー」

裕が階段を上りながら振り返り言う。

「わかったー」

「なになにー?えんかいってなにー?」

「何でもないよー」

勘付いたら寝てくれなくなる、と私は寧々たちを風呂場に促した。

「慧さん、寧々ちゃんたちと一緒に本気で寝たらいけんよー。あんまりじゃったら起こしにいっちゃるけんねー」

拓がそう付け足しながら上がって行った。

「はいはい、気をつけます」

そう返し、風呂場に向かった。ほかの事は彼らに頼む事が出来るかもしれないけど、うちはなにせ二人姉妹。

お風呂だけは、絶対に私の役目だった。私もそれはそれでいいと思う。

子供が産まれてから、あんまり私一人だけの時間はなくなった。

当たり前のことだけど、子供がいるとすっごくにぎやかで、一人になりたいと思ってもなれるもんじゃない。

だけど、元々寂しがり屋な自分だ。

こっちがそう言わなくても、誰かがいてくれるって言うのはすごく有難かった。
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