【名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした。
第4章 〜若き桜達との邂逅〜
その年の春、私は両親が応募してくれた一般人が出場出来る芸能自慢大会、テレビカメラも配備される生放送の番組に出場する事になっていた。勿論、私が元女優と現役作家の娘だなんて事は伏せてもらい、公平に審査してもらえるように配慮した
これはその日に向けた練習の為、帰りが遅くなった夕方に若き桜達と邂逅する事になったお話だ───
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まだまだ薄ら寒いと感じる春の夕方、時間は遅くないけど季節柄ですっかり空は黒に染まっていた。私はダンスのレッスンが終わった帰りでジャージ姿にスポーツバックを持って歩いていたのだけれど、ちょうど喉が乾いてしまって道中で見かけたコンビニに寄った
名前が○ーソンじゃくて、NOWSONなのは生まれて初めて見た時笑ってしまったけれど
椎奈「んー、どれにしよう……」
コンビニに入って冷房が効いた奥の棚に歩み寄って上の列を見上げる。私は帰路の間に飲みたいだけだったので、小さいパックの飲み物の中からどれがいいか選んでいた。すると自動ドアが開いて新たな客が入ってきたようで、店内が男達の喋り声で少しばかり賑やかになった
私は迷った末にカ○ピスジュースを選んで手に取り、「そういえば絆創膏がきれかけてたな……」と内心呟きながら出入り口間近の衛生用品置き場を覗いた。すると思いがけない人物達がその場にいたのである
椎奈「……わっ、もしかして航兄さん?久しぶり!」
伊達「おっ?誰かと思えば、椎奈じゃないか!こんな暗い時間まで中学生が遊ぶのは感心しないぞ?」
椎奈「遊びじゃなくて習い事!知ってるでしょ?兄さんは寮から出てきて買い物?」
伊達「ああ、連れと日用品の調達にな!」
なんと今は警察学校にいるはずだった彼、伊達さんが偶然その場にいたのだ。そして更に私達が話すのを彼の隣で見ていて、両目を丸めて驚くお連れさんの方も想定外の人物だった。それが果たして一体誰かと言えば、褐色肌で金髪が特徴のトリプルフェイスなあの男……。未来で公安警察として活躍している若き降谷零さんがいたのだ
彼は偶然再会できた私達が親しく喋っている様子を黙って眺めていたが、私の兄さん呼びを聞いて「連れ」と言われた流れで会話に加わった