第7章 ─ きみがため ─
「んんっ!……はぁ……ぁあ!」
長い指がぬるりと中に入ってきた。
侵入してくる指が密口を擦るたびに声が震える。
「痛くないかい?」
「ふ……ぁ……は、はい…」
なんでだろう……?と目で問うと、旦那様の笑みと一緒に答えが返ってきた。
「ここをよく広げないと入らないからね。柔らかくしないと……痛いの嫌でしょ?」
「っ!………お願い…します……」
いくら私が疎くても、旦那様が何を言っているかは分かる。
分かるけど、男性のそれがどういうものかは見たことないから、少しすくみ上がった。
「もしかして怖いかい?それなら、今日でなくても──」
「い、いいえ!私、旦那様との赤ちゃんが欲しいです!」
気遣ってくれる旦那様に勢いよく断ると、一瞬唖然とした顔をしてふわりと表情を柔らげた。
「なら、丁寧に解さないとね」
あぁよかった…欲しくないって言われたどうしようかと思った……。
胸を撫で下ろすと、円を描くように腟内を掻き回し、指が抜けて入ってくる。
湧いてくる疼きに背筋が淡くだす。
繰り返し抜き差しされるうちに、中からじんわりと広がっていく淫らな痺れに変わった。