第2章 舞ちゃん。
駅の改札の所で待ち合わせ
ほら…なんか、デートみたいや~ん!!
なんてのんきな事を考えていた私。
ちょっと離れた所に、浩二君の姿を
見つけた…それだけで、ドキドキが止まらなかった。
「おっ、早いやん。待ち合わせ10分前。」
…し、私服姿…。
格好いいんやけど!!
「凛、私服姿。馬子にも衣装やん。」
そう言って、微笑みながら私の頭をポンポンと撫でた。
「ほんまに!?」
嬉しくて、大きな声が出てしまった。
気合い入れて、服選んじゃったもんなぁ…。
そんな私を見て、浩二君は大笑いしてた。
恥ずかし…。
山口さんの家へは、駅二つ向こう。
自転車で行ける距離だけど、
なぜか、浩二君が電車を指定してきた。
電車を降りて、改札を出たら
目の前に小さな本屋さんがあった。
その前で、山口さんが待っていた。