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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第43章 水着と下着、その差はいかなるものか✳︎【暖和】※微裏有


お会計をしていると、レジの担当をしていた大学生くらいと思われる男の子がやけにニコニコとしながら杏寿郎さんと私を見てていたので、おかしいなと思っていたら

”仲のいいご夫婦で羨ましいです!俺もいつか彼女とそんな夫婦になりたいです”

なんてことを言われてしまい、あの恥ずかしい行為をしっかり見られていたことが伺い知れ思わず赤面してしまった(杏寿郎さんは”わはは!そうなれるといいな!”と恥ずかしげもなく笑っていた)。



















部屋に戻ってきた杏寿郎さんと私は、お腹を休めるため30分ほどテレビを観たり、ベットにゴロゴロしたりして過ごした。

そして


「そろそろ腹も落ち着いてきた事だし、天空露天風呂とやらに行ってみるか?」


杏寿郎さんのその言葉に


「っはい!すぐに準備します!」

「わはは!そんなに慌てずとも露天風呂は逃げたりしない!」

「だってだって!ホテルの屋上にある露天風呂ですよ?SNSで画像と動画を見てみたんですけど、すっごく素敵で!まるで空飛ぶお風呂みたいだったんです!」

「ほぉ…それは楽しみだな!」


杏寿郎さんと会話を交わしながらバタバタと持ってきた鞄が置いてある棚へと向かい、鞄のファスナーを開けた。

ゴソゴソと中身を探り、その中から今回購入した水着と同じ色の袋…白い袋を取り出し、ホテルのフロントでお借りした天空露天風呂に行く用の鞄に入れる。

それから露天風呂を出た後に着る用の服と、下着も入れ、その上に、同じくフロントでお借りしたバスタオルとフェイスタオルを入れた。


…よし。忘れ物は…ないよね


天空露天風呂はあくまでもアトラクション、平たく言えば温水プールのようなもので家族、友人、そしてカップルで楽しむための空間だ。化粧を落とす必要もなければ、きちんとした温泉施設のように畏る必要はない。


…なんか…すごくワクワクしてきた!


鞄を肩にかけ、くるりと振り返ると、すでに準備を終えた杏寿郎さんが私のことをじっと見つめていた。


「…でもどうかしましたか?」


思わず私が首を傾げると


「よく考えてみると、すずねの水着姿を見るのは初めてのこと。一体どのような水着を持ってきたんだ?」


杏寿郎さんが酷く真剣な顔をしながら尋ねてきた。

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