第41章 今世の私も、余す事なくもらってください✳︎不死川さん※微裏有
「お前ェは!何してんだよ馬…っ…!?」
私はじっと私を睨みつける実弥さんを全く気にせず、薄くカサついた唇を自身のそれで塞ぐ。
ちゅっちゅっ…ちぅ
と何度も何度も軽いキスを送り、最後に
「…実弥さんが…欲しいな」
実弥さんの唇をペロリと舐めおねだりをした。
「…仕方ねェやつ……先に壱弥が出来ちまっても知らねェからなァ…?」
「あ!それはそれでいいかも!子どもと一緒に挙げる結婚式、実は憧れだったんです!」
「…とことん前向きなやつ。お前のそんなところ…好きだけどな」
「…っもう!実弥さぁん!好き!大好き!愛してるぅぅう!」
「…そろそろ黙れェ」
その言葉と共に降ってきた全てを奪われるようなキスに、私はふにゃふにゃに骨抜きにされてしまい、形勢は見事に逆転されてしまうのだった。
今世でも私の全てはあなたのもの。
そしてあなたの全ても、私の…ものだよね?
-完-