• テキストサイズ

鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第34章 手紙とハンドクリームが起こした奇跡✳︎宇髄さん


バラード調の1曲目がが終わると


「お前ら!よく来てくれたな!」


どこまでも響き渡りそうなクリアな声とは一味違う、地の声の天元さんがしゃべり始めた。


そもそも地声がこんなに素敵っていうのが反則。こんな素敵な声で、あんな素敵な歌詞を歌われたら夢中にならない方がおかしいから


そんなことを考えながら目をつぶり、その声に耳を傾ける。


「今日も俺たち☆HASHIRA☆の音楽に、盛大に酔って帰れ!!!」


その言葉とともに1曲目とはテイストの違う2曲目が始まり、激しく、男性でありながらも”艶やか”という言葉が相応しい歌声に酔いしれたのだった。













はぁ…今日のライブも最高だったなぁ…


ライブの余韻に浸りながら帰りの電車に揺られていると

ブブブッ

ポケットに入れているスマートフォンが振動し、メッセージの到着を知らせてくれる。周りの人にぶつからないようポケットからスマートフォンを取り出し画面を見てみると、そこに表示されていたのは


”ファンクラブ限定ライブ開催のお知らせ。本人たちから直接プレゼントのお渡しもあります。申し込みは1月6日(金)13:00~1月7日(土)17:00まで。抽選結果は1月13日(金)13:00。尚、先着順ではございません”


という☆HASHIRA☆公式IDからのお知らせメッセージだった。


「…っうそ…」


あまりの興奮に電車の中にもかかわらず小声でそう呟いてしまう。


…絶対!絶対申し込む!直接本人からプレゼントを渡されるなんて…こんな機会滅多にないもん!


スマートフォンのスケジュールアプリを開き

1月6日(金)13:00 チケット申し込み

と登録し、絶対に申し込みを忘れないように5分前と10分前に通知アラームが鳴るように設定をした。


お願いお願い!どうか当たって!


まだ申し込みも始まっていないというのに、そんな気持ちを込めスマートフォンをぎゅっと両手で握りしめた。丁度そとときイヤホンから今日1番最初に歌われた曲が流れ始める。


/ 898ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp