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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第33章 泣き虫鳴柱は長男に甘えたい✳︎炭治郎


驚き叫ぶ俺に


「…っ…ごめんなさい…」


すずねは顔を歪めながら謝っていた。


すずねが柱で22歳で…俺よりも7歳も歳上!?あんな小さくて幼くて甘えん坊で泣き虫で…柱で22歳で7歳も歳上ぇ!?


あまりの衝撃で俺に悲しげな表情で謝っているすずねに何の言葉も掛けることが出来なかった。

すると


「…っは!自分よりも7つも年下の餓鬼に、ましてや柱が末端隊士に、んなくだらねェ嘘ついて妹ごっこしてたってわけかァ!?」


不死川さんが、すずねを馬鹿にするような口調で、すずねの事を蔑むような目線を向けながらそう言った。


「…っ…ごめんなさい…」


その言葉に、すずねは相変わらずその目に涙をなみなみに溜めていた。でも、それを決して流さまいと懸命に堪えているのがその様子から見てとれた。

その表情に


…プツッ


自分の頭の中で何か音が聞こえた気がした。

俺は長らく立ち尽くしていた場所からゆっくりと歩き出し、すずねが俺の為にそうしてくれたように、不死川さんとすずねの間に割って入った。


「…んだよその生意気な目はァ」


自分よりも背丈の大きな不死川さんを下から睨みつける。


「不死川!竈門少年!やめるんだ!」


煉獄さんが不死川さんの間にさらに割って入ろうとするのを右手で食い止め


「…柱は…人に甘えたらだめなんですか?」


俺にしては低めの声を出し、不死川さんの目をじっと、その目線を少しも逸らすことなく見据えた。


「…っだめに決まってる「どうしてですか?」…っ!」


不死川さんの言葉を遮るように投げかけたその問いに、不死川さんは言葉を詰まらせた。


「柱だって…すずねだって、人間ですよね?歳上だろうが、22歳だろうが、誰かに甘えたらダメなんて…そんな決まりはないはずです!」


初めてすずねにあった時のように、その小さな身体を背に隠すようにすると、背後の気配が大きく揺れるのを感じた。

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