第26章 私の全て、永遠に貴方のものです✳︎不死川さん※微裏有
私は一旦寝室へと戻り、鏡台で自分の目が腫れてしまっていないかを確認するために、左腕で壱弥を抱きながら、使わない時は布をかけている鏡部分の布を取り払った。
…うん。大丈夫。これならきっと、実弥さんも気がつかない筈。
そうして自分の顔が問題ないことを確認したあと、私は再び居間へと向かった。
「お待たせしましたぁ」
そう言いながら、やはりほんの少し隙間の空いていた扉を開き中に入ると
「…壱弥、また寝ちまったのかァ?」
そう言いながら実弥さんが立ち上がり、私と壱弥の方へと近づいてきた。
「…はい。実は、あんな大きな音を立てていたのに、うんちはしてなかったんです!なのでおしめの交換にそこまで時間は掛からなかったんですけど、おしりが気持ち良くなって眠くなっちゃった壱弥を見てたら私も眠くなっちゃって…気がついたら寝ちゃってました…えへへ」
そう言いながら私が実弥さんに笑いかけると
「疲れてんのかァ?眠かったら壱弥はこっちで見ておくから、お前は寝てきてもいいぜェ?」
実弥さんはスヤスヤと私の腕の中で眠っている壱弥に手を伸ばしながらそう言った。実弥さんが壱弥を抱きやすいようにほんの少し腕の位置をずらし
「大丈夫です!折角皆さんが来てくれているっていうのに…寝ているなんてもったいなくて出来ません!なので夜、もしかしたら使い物にならなくなってしまうかもしれませんが…許してくださいね?」
完全に壱弥が実弥さんの腕へと移っていき、私は空いた腕を実弥さんのウエスト辺りに回しながらそう言った。
「…だからよォ!お前ェ人前で…っ」
そう言って一旦は私を引き剥がそうとした実弥さんだったが
「…っんとに…仕方ねェやつ」
そう言って結局は私を引き剥がすことなく、私のしたいようにさせてくれたのだった。
実弥さんのお腹に左頬をくっつけていると、私の視界に入るように宇髄様が移動してき
パチリ
片目を瞑り、私に目配せをして来た。
私もそれに応えるように目配せをするも、あんまり上手く出来ていなかったようで宇髄様は吐き出すのを堪えていた。
…私…周りに恵まれてるなぁ…
そう思いながら、私は実弥さんのお腹に頬を擦り寄せた。