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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第26章 私の全て、永遠に貴方のものです✳︎不死川さん※微裏有


「いやいや。冨岡と炭治郎も同じだぜ?今のこの俺たちの普通の生活はなぁ、お前ら3人の力がなけりゃ絶対に有り得ねぇもんだ。お前ら3人の分も、残った俺たち全員…元鬼殺隊の関係者全員、必ず助けになってやる。だからなにも心配すんな!冨岡も、炭治郎も、不死川みたいにさっさと所帯もって子を成せ!我慢も遠慮もすんな!」


宇髄様はそう言っていた。


…そんな風に…思ってくれてたんだ


宇髄様はきっと、私がここにいることに気がついているはず(きっと炭治郎君も、善逸君も)。宇髄様の言葉は、実弥さんだけに言った言葉ではなく、私にも向けられた言葉だと私にはきちんと伝わっていた。


宇髄様の言葉でグラグラと揺れていた心が、フッとその動きを止めたような気がした。


…大丈夫…私は…壱弥は…大丈夫だよ。


壱弥を、そのどうしようもなく愛おしい存在を確かめるようにギュッと胸に抱いた。


それにしても、どうしても気になる事が一つ。


「…つゥかよォ冨岡…"あいつ"って…誰だァ?」


そう。そうなの実弥さん。私もそれが聞きたかったの。やっぱり私と実弥さん、心も身体もひとつね(きゃっ恥ずかしい)。


そんな馬鹿なことを心の中で考えていると


「俺の妻のことに決まっているだろう。俺の最後を看取ってくれる人は、先生を除いたら彼女以外あり得ない」


冨岡様はさも当然のようにそう言った。その突然の"妻"発言に、客間は


しーん


静まり返っている。その空気感をようやく感じ取ってくれたのか


「どうした?なにかあったのか?」


冨岡さんはそう言った。


「…冨岡ァ…お前ェは本当に相変わらずだなァ…嫁が出来たこと位ェちゃんと報告しろやァ」


実弥さんが心底呆れたように呟いたその言葉に、廊下にいる私を含め、全員が実弥さんのその言葉に同意をするように頷く姿が容易に想像ついてしまうのだった。




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