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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第26章 私の全て、永遠に貴方のものです✳︎不死川さん※微裏有


壱弥を囲みながら和やかな雰囲気で会話をしていると


ぶりゅぶりゅぶりゅっ


「…壱弥…随分とまた豪快な音を…」


赤子のくせにそんな大きな音を出さなくても…と言いたくなってしまうほどに大きな音を立てながら、壱弥が大の方をもよおしたようだった。


そのままにしているとあっという間にお尻が荒れてしまうので


「恥ずかしいからあっちの部屋でおしめを変えようねぇ」


そう言いながら壱弥を抱き、すっと立ち上がり


「少しだけ失礼しますね」


私は寝室として使っている部屋へと向かった。




















あれだけ豪快な音を立てていたのに空振りだったようで、予想外にもさらっとおしめを交換するだけで済んでしまった。


「…ふふっ。みんなに囲まれて、可愛がられて壱弥は疲れちゃったのかなぁ?


抱っこしてみんなのいる客間に向かっている間に壱弥は眠ってしまい、小声で話しかけながらも起こさないようにとゆったりとした足取りでそこへと向かった。


もうすぐ客間に着く場所まで差し掛かったとき


"…すずねと壱弥のこと…どうか気にかけてやって欲しい"


「…っ!」


そう言う実弥さんの声が廊下に漏れ出ていた。

私はなるべく自分の気配を消すように努め、客間へと続く扉の方へと近づいていった。扉は閉め損じていたのか、ほんの少し開いており、中の話し声がしっかりと聞くことが出来る状態だった。

昔の、鬼殺隊として現役で、呼吸を使っていた頃の実弥さんだったら、私が客間のすぐ外にいたことになんて気がついていたに違いない。けれども今、"呼吸を使うことを意識的に辞め平和な日々に慣れた"実弥さんは、私の気配には気が付かなかったようで


「俺はあいつらを…すずねと壱弥を置いて死ななきゃならねェ」


と話を続けた。





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