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鰯料理の盛合せ【鬼滅短編・中編・長編番外編】

第24章 私の全て、余す事なくもらってください✳︎不死川さん※裏表現有


「…だって…こんな風にされるの…初めてなんですもん」


恥ずかしさで目を左右に泳がせながらそう言った私に


「…っ…そうかよ…」


実弥さんはそう言いながら


「…ひゃっ!」


私を抱き上げ、そのまま敷きっぱなしになっていた布団の方に行き


ドサリ


流れるような動作で私をその上に組み敷いた。

私の視界には、私のことをギラギラとした目で見下ろしてくる実弥さんしか映っておらず


あぁ…やっと実弥さんと一つになれる…


そう思った。

両腕を実弥さんの首に回し、自らグイッとその顔を近づけて


ちぅ…ちゅ…ちゅぷっ


自分のこの嬉しくてたまらない気持ちを伝えるように、唇を重ね、舌を差し入れ、目一杯その甘やかな唇を堪能した。

離れて行こうとする唇をさらに追いかけ、


「…やっ…もっと…もっとしたい…」


そうねだる。実弥さんはそう言う私をじっと見つめ


「……俺が朝、どうしてお前が起きる前に隣からいなくなってたかわかるかァ?」

「…え?」


なぜかそんな質問を私に投げかけてきた。


「…隊士だった時の名残で…身体を動かしたくてウズウズしてたんですよね?」


私がそう答えると、


「ウズウズねェ…まぁあながち間違っちゃいねェな…」


そんな含みのある言葉が返ってくる。


「完全に正解ってわけじゃないんですか?」

「…知りてェか?」

「…っ!?」


やけに艶っぽいその言い方に、私の胸と、下腹部がキュンと大きな音を立てた。

私は実弥さんのあまりにも色香を感じる雰囲気に言葉が出てこず、黙ったまま

コクリ

と頷くことしかできない。


「…お前がなァ…毎朝毎朝、寝ぼけながら無防備に身体寄せてくるからよォ……抱きたくて仕方なくなっちまってなァ…」


そう言いながら実弥さんは私の下腹部を着物の上から優しく、まるで誘惑するように撫でてくる。


「…落ち着かせるために…その辺馬鹿みてェに走り回ってたんだぜェ?」

「…っ!そんな…だったら…もっと早くこうしてくれればよかったのに…!」


そうすれば私はあんなにも悶々とした日々を送ることも、実弥さんと人通りの多い場所で喧嘩まがいのことをせずに済んだのに…!


そんな風に不満に思う気持ちを、隠すことなく表情に出した。





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