第24章 私の全て、余す事なくもらってください✳︎不死川さん※裏表現有
「…自分は…自分は毎朝私に黙ってどこか行っちゃうくせに!どこに行くか、いつ帰るかも何も言っていかないくせに!」
最近溜まりに溜まっていた不安やら不満が爆発し
「昨日だって…あんな……っ…恥ずかしいの我慢してあんなことしたのに…全力で…嫌がらなくたって……馬鹿ぁ…実弥さんの…っ…馬鹿ぁ…!」
色々なものを塞き止めていたダムが崩壊してしまった私は
「…っ…馬鹿ぁ…こんなに…大好きなのに…っ…早く…私の全部…もらってよぉ…っ…」
両手で顔を覆い隠しながら、ずっと言えずにいた言葉を涙と一緒に吐露してしまった。
「悪かったァ…」
「…っ!」
その言葉とともに、実弥さんが背後から包み込むように私をきつく抱きしめた。
ぎゅぅぅぅぅ
っと強く、まるで求められているかのように抱きしめられるその感触に、私の胸も同じように
ぎゅぅぅぅぅ
っと甘く締め付けられる。
フッと抱きしめられる力が抜け、私の腹回りに回されていた左腕が離れていくと、その手が
クイ
と私の顎を捉えた。
私はその行動に素直に従い身体を捻りその柔らかい唇が押し当てられるのを待つ。
ちぅ
私と実弥さんの唇が重なり
実弥さんの方からこんな風に口づけてもらえるなんて…嬉しい
そんなことを考えながら柔らかな唇の感触にこの上ない幸福感を感じていると
ニュル
「…っん…!」
薄く開いた唇の隙間から、実弥さんの熱く柔らかなそれが私の口内に侵入してきた。
ちゅ…くちゅ…
「…ん…ふぅ…」
顎に触れていた左手が右頬に移動すると同時に、実弥さんの右手が私の左頬に触れて、
逃げる事は許さない
と言わんばかりに私の頬を両手で包んだ。
与えられたことのない激しい口づけに段々と息苦しくなり、惜しいなと思いながらも
「…くる…っ…んふ…し…」
口付けの合間になんとか言葉を発し、クイクイと実弥さんの服を引っ張った。私の言わんとすることを理解してくれたのか
ちぅっ
と最後に私の唇を強めに吸った後、実弥さんの顔が離れて行った。
はぁ…はぁ…はぁ
肩で息をする私に
「馬鹿がァ…鼻で息すんだよ」
実弥さんはそう言いながら、初めて見る性的な興奮を孕んだ瞳で私のそれをじっと見つめてきた。